個人的メモ帳

興味があるラジオの内容を保存したり、呟きだけでは足りない個人的なアレコレを書き留める(かもしれない)メモ帳。

東京佼成ウインドオーケストラ 第151回定期演奏会

東京佼成ウインドオーケストラの
定期演奏会に行ってきました。


長い歴史を持つ、この吹奏楽団は
この演奏会を皮切りに全国7か所で
楽団創立60周年記念ツアーを行うことになっています。



そのプログラムはこちら。
吹奏楽のための第一組曲 G.ホルスト/伊藤康英 校訂
水面に映るグラデーションの空 芳賀傑
リンカンシャーの花束 P.グレインジャー/F.フェネル 校訂
吹奏楽のための交響曲第3番 保科洋



20世紀に作曲された吹奏楽の古典と
現代の邦人作品が交互に演奏される内容です。


最初の第一組曲、実演を聴くのは初めてでしたが
1曲目のシャコンヌが、まるでオルガンのような壮麗なサウンドで
圧倒されてしまいました。
指揮者の大井剛史さんはスコアなしで振っていて
「俺はこの曲を隅々まで知り尽くしている」
と言わんばかりでしたが、まさにその面目躍如といったものでした。


水面に映るグラデーションの空
非常に美しく、そして憂いを含む音楽。
その憂いは次のリンカンシャーの花束の前半の楽曲にも
続いていくような、そんな感じでした。
というのは、ちょっと考えすぎだったでしょうか。


前半最後は、リンカンシャーの花束。
実際の演奏を見て思ったのは
「この曲、指揮者は大変だなあ」
ということでした。
特に3曲目の「ラフォード公園の密猟者」や
小節線のないことで知られる
5曲目の「メルボルン卿」は大変そうでした。
この曲を聴く場合、指揮者の表情が見える席で聴くのも面白いかも(笑)。



そして休憩を挟んで後半は
吹奏楽のための交響曲第3番。
聴いていて思ったのは
2017年に病気を患ったことがこの音楽に反映されているのかな、ということ。
1、2楽章は重苦しい雰囲気の中進んでいきますが
3楽章ではそれと闘うような、そんな感じの音楽でした(ちょっと、センチメンタルになるときもありましたが)。
また、第1楽章では保科洋の盟友、兼田敏のテイスト(オマージュ?)が
少し垣間見えたような気がします。
そして、第3楽章の最後で咆哮したフレーズ、
別の作品で聴いたことがあるような気がしたのですが・・・。


この交響曲、もっと聴いてみたい!と思ったので
他のプロバンドの演奏でも聴いてみたいですし
録音して発売されてほしいです。
それこそ、保科洋作品集や交響曲集として。



吹奏楽の演奏会は久しぶりでしたが
本当に来て良かったと思った、とても素晴らしい演奏会でした。

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