個人的メモ帳

興味があるラジオの内容を保存したり、呟きだけでは足りない個人的なアレコレを書き留める(かもしれない)メモ帳。

シンフォニエッタ静岡 第63回定期公演

11月4日にサントリーホールのブルーローズで行われた
シンフォニエッタ静岡の演奏会に行きました。



今回のプログラムは


ギィ・ロパルツ 小交響曲
フローラン・シュミット 無言劇付随音楽「サロメの悲劇」オリジナル版


この2曲です。


ロパルツは今年2月に行われた、このオーケストラの定期公演で
初めて彼の音楽(交響曲第5番)を聴きました。
この時は「穏やかな曲だなあ」という印象。
今回の小交響曲も第2楽章(全3楽章)までは、そういう感じでしたが
最後の第3楽章は軽快さと洒脱さを持ち合わせた音楽で
近代フランス音楽らしさを感じさせる音楽でした。


フローラン・シュミットの「サロメの悲劇」は
初演の後に編み直された組曲版ではなくて
初演の時の小編成版です。
組曲版に入っていない部分は美しいメロディがあったものの
それ以上に繰り返しや、度々出てくる同じフレーズが
冗長に感じられる部分もあり、改編時に短くしたのも納得。
初演の踊りの時には必要な部分だったのかもしれませんが・・・。


演奏は良好でしたが、管楽器で一部不安定なところが見受けられたのが
ちょっと残念。
少人数の編成は一人ひとりの責任がより大きくなるのが
難しいところです。


フローラン・シュミットは今年が生誕150年ですが
世間はどこもかしこもベートーヴェン生誕250年ばかりで
大して顧みられていないのが大変に残念。
日本で最も演奏されているであろう「ディオニソスの祭」も
取り上げるという吹奏楽団を、あまり聞きません。
しかも、昨今のコロナ禍で大編成の演奏会を開くのが難しい今
彼の管弦楽作品を再び聴くことができる機会は
しばらく無いかもしれません。


そういう意味でも今回の演奏会は
とても貴重だったと思います。
ロパルツを取り上げたことも含めて。



最後に
日本の伊福部昭もサロメの舞踊音楽を書いていますが
後に音楽を一部改編して、オーケストラの編成を拡大した
改訂版を出していますね。
オーケストラをいかに鳴らすか、という作風の
2人のこの共通点は興味深いなと思いました。


そういえばこの2人は、近い時期に
「ピアノと管弦楽のための協奏風交響曲」を
作曲してもいますね。

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